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2011年5月 9日 (月)

2-5.自然と関わり続けている文化と歴史

2-5.自然と関わり続けている文化と歴史

 鯨やイルカと出会える文化は豊かな生態系に支えられてきた。室戸半島周辺における生物の多様性は、主に南方を流れる暖流の黒潮によって特徴づけられている。県民の海に対する関心も高く、地元の新聞(高知新聞)に暖流の流れの変化と水温分布が毎日掲載されている。(図A-8)

1 室戸半島周辺は、生態系の頂点である鯨、イルカ、サメが回遊している。また、セミクジラは浅い海である西側に、マッコウクジラは深い海である東側に生息している。

 このように、室戸岬の形成によって、東西で海底地形と最大水深が異

図A-8:黒潮軸流と海水温分布  [高知新聞(2010.11.18)を一部改編]

なっていることが、生物の多様性を生み出している。

 鯨やイルカと室戸の関わりの歴史は長い。貴重なたんぱく源を採取するため、また当時の海軍の訓練としても捕鯨が行われていた。過去に鯨を捕獲して売ることで経済を発展させてきたため、鯨は室戸の芸術、文化、祭りに大きな影響を与えている。例えば、捕鯨に関する絵や船は貴重な芸術品として扱われている(図A-9a)。また、漁業の発展や、鯨を弔うことを目的とした祭りも毎年行われている(図A-9b)。現在、捕鯨はされておらず、代わりに鯨やイルカの生態を紹介することで、環境教育や観光に生かしている。(図A-10)。

                                 

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図A-9 a:津呂組奥宮捕鯨絵図[捕鯨の様子を表す図で、捕鯨に携わっていた住民が絵師に描いてもらった。] b:鯨舟レースの様子[毎年、市民が参加する鯨舟レースが開催されている(とろむサイト)。]

 この他にも、地域ごとに異なった伝統的な祭行事が古来より行われている。例えば、吉良川町の御田八幡宮で行われる「御田祭」は、子どもを授かりたい女性達が、木製の人形を奪い合う「子授けの祭」として知られており、国の無形民俗文化財に指定されている。また、佐喜浜町で行われる「佐喜浜にわか」は、ユーモアあふれる風刺で世相を笑い飛ばす即興の寸劇として有名であり、高知県の無形民俗文化財に指定されている(図A-11)。このような祭行事は、世代を超えた人々によって行われるため、地域コミュニティの結束の発展に寄与している。

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図A-10 a:ホエールウォッチング b:室戸ドルフィンセンター

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図A-11: 伝統的な祭行事

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